光が消え、我に帰った妖狐は「私は何を……!」と狼狽えたのち、申し訳なさそうに椿さんを見た。
「君に酷いことをしてしまった……許されることではないが、本当にすまなかった」
そうだ。
この妖狐は椿さんの命を奪いかけたんだ。
むくむくと憎悪が湧いてくる。
「気にしないでよ! 元に戻って良かったね」
しかし、椿さんが妖狐に向けて浮かべた心からの笑みを見て、すうっと黒い気持ちが抜けていく。
この人は、自分が殺されかけたことすら気にしてない。今の言葉だって本気で思ってるんだ。
「私はコンヤ」
そう名乗った妖狐は尻尾を振り、二つの火を空に浮かべる。
「私の能力、狐火だ……詫びの印として受け取ってはくれないか」
「え〜っ、すごい! ありがと、コンヤ!」
椿さんは護符を取り出し、狐火に触れて吸収した。「わーい、熱護符!」なんてニコニコと笑みを浮かべていた。
彼女は浄化だけじゃなくて、護符作りの才能もある。やっぱり、その笑顔が眩しかった。
妖狐からの視線を感じ、ぼくも狐火の一つに触れる。熱くはない。
「これで、いつでもこの炎を呼び出せるはずだ。用途も効力も、使い手によって変わる」
「……ありがとう」
「礼を言うのはこちらだ、陰陽師。何かあったら呼んでくれ、いつでも力になろう」
以来コンヤは、あやかし講習にも模範生徒として参加してくれるようになったのだった。
「君に酷いことをしてしまった……許されることではないが、本当にすまなかった」
そうだ。
この妖狐は椿さんの命を奪いかけたんだ。
むくむくと憎悪が湧いてくる。
「気にしないでよ! 元に戻って良かったね」
しかし、椿さんが妖狐に向けて浮かべた心からの笑みを見て、すうっと黒い気持ちが抜けていく。
この人は、自分が殺されかけたことすら気にしてない。今の言葉だって本気で思ってるんだ。
「私はコンヤ」
そう名乗った妖狐は尻尾を振り、二つの火を空に浮かべる。
「私の能力、狐火だ……詫びの印として受け取ってはくれないか」
「え〜っ、すごい! ありがと、コンヤ!」
椿さんは護符を取り出し、狐火に触れて吸収した。「わーい、熱護符!」なんてニコニコと笑みを浮かべていた。
彼女は浄化だけじゃなくて、護符作りの才能もある。やっぱり、その笑顔が眩しかった。
妖狐からの視線を感じ、ぼくも狐火の一つに触れる。熱くはない。
「これで、いつでもこの炎を呼び出せるはずだ。用途も効力も、使い手によって変わる」
「……ありがとう」
「礼を言うのはこちらだ、陰陽師。何かあったら呼んでくれ、いつでも力になろう」
以来コンヤは、あやかし講習にも模範生徒として参加してくれるようになったのだった。
