「ついて来い、ってこと?」
シロは陰陽寮の端にあるボロ小屋の前で止まると、チラリと細長い舌を出す。
扉に耳を当てると、中からはしゅるりしゅるりと布が擦れるような音が微かに聞こえた。
そうっと覗いてみると……座り込んだ緋暮が、肩に包帯を巻こうとしているところだった。
包帯は、血で赤く染まっている。
――ガタン!
驚いて、思わず音を立ててしまった。半身だけゆっくり振り返った彼と、視線が合う。
「あーあ」
緋暮の声は、掠れていた。
「見られてもうた。はは」
口元は笑っているのに、瞳は酷く昏い光をたたえている。
月明かりに照らされた彼の身体は……傷だらけだった。
左肩から右の腰にかけてミミズ腫れのような傷が一本、周辺には無数の切り傷。
明らかに、昨日今日でつけられたものではなかった。
「その、傷」
ふと、彼の背を伝う一筋の赤色が目に飛び込んでくる。
巻き途中の包帯から外れた場所から、血が垂れているようだった。
その瞬間、身体が重かったのも一瞬で忘れて、私は彼に向かって全力で駆け出した。
シロは陰陽寮の端にあるボロ小屋の前で止まると、チラリと細長い舌を出す。
扉に耳を当てると、中からはしゅるりしゅるりと布が擦れるような音が微かに聞こえた。
そうっと覗いてみると……座り込んだ緋暮が、肩に包帯を巻こうとしているところだった。
包帯は、血で赤く染まっている。
――ガタン!
驚いて、思わず音を立ててしまった。半身だけゆっくり振り返った彼と、視線が合う。
「あーあ」
緋暮の声は、掠れていた。
「見られてもうた。はは」
口元は笑っているのに、瞳は酷く昏い光をたたえている。
月明かりに照らされた彼の身体は……傷だらけだった。
左肩から右の腰にかけてミミズ腫れのような傷が一本、周辺には無数の切り傷。
明らかに、昨日今日でつけられたものではなかった。
「その、傷」
ふと、彼の背を伝う一筋の赤色が目に飛び込んでくる。
巻き途中の包帯から外れた場所から、血が垂れているようだった。
その瞬間、身体が重かったのも一瞬で忘れて、私は彼に向かって全力で駆け出した。
