「……さっき、あれを倒せるかと聞きましたね?」
「え? うん」
「無理です。ぼくには倒せません」
「ええーっ!?」
ダメじゃん!
「結界を張れるだけで、戦いは専門外。ですからあれは、貴女が倒してください」
「私!? ムリムリ!」
「いいえ、出来るはずです!」
「急にそんなこと言われたって!」
――ガキンッ!
いまだに結界を攻撃し続ける猫又、その目はギョロリと血走っていた。
あんなの、怖いに決まってる!
でも……。
彼は冗談を言ってるふうでもない。
本当に私がやらなきゃいけないみたいだった。杖を両手でギュッと握りしめる。
「どうしたらいい?」
恐る恐る聞くと、周くんは古ぼけた本を取り出した。
「この呪文を読み上げてください」
「きゅうきゅうにょ、りつりょう?」
『ギャオアアン!』
そのまま呟くと、猫又がのたうちまわりながら始める。周くんはもどかしそうに眉を顰めた。
「もっと妖力を込めて!」
「急急如律令?」
『ガッ、グゴァ?!』
「急急如律令っ」
『ギャァァ、ヤメ……!』
猫又は結界のすぐ外で、ピクピクと痙攣し始める。
『イ、ヤ……』
猫又に向けていたはずの錫妖杖の先は、気づけば地面に垂れ下がっていた。
「あの子、苦しそう」
「妖魔化とは、自我を手離し暴走することですからね。早く祓わなければ」
「祓うって……あの子を消すってこと?」
「はい」
「え? うん」
「無理です。ぼくには倒せません」
「ええーっ!?」
ダメじゃん!
「結界を張れるだけで、戦いは専門外。ですからあれは、貴女が倒してください」
「私!? ムリムリ!」
「いいえ、出来るはずです!」
「急にそんなこと言われたって!」
――ガキンッ!
いまだに結界を攻撃し続ける猫又、その目はギョロリと血走っていた。
あんなの、怖いに決まってる!
でも……。
彼は冗談を言ってるふうでもない。
本当に私がやらなきゃいけないみたいだった。杖を両手でギュッと握りしめる。
「どうしたらいい?」
恐る恐る聞くと、周くんは古ぼけた本を取り出した。
「この呪文を読み上げてください」
「きゅうきゅうにょ、りつりょう?」
『ギャオアアン!』
そのまま呟くと、猫又がのたうちまわりながら始める。周くんはもどかしそうに眉を顰めた。
「もっと妖力を込めて!」
「急急如律令?」
『ガッ、グゴァ?!』
「急急如律令っ」
『ギャァァ、ヤメ……!』
猫又は結界のすぐ外で、ピクピクと痙攣し始める。
『イ、ヤ……』
猫又に向けていたはずの錫妖杖の先は、気づけば地面に垂れ下がっていた。
「あの子、苦しそう」
「妖魔化とは、自我を手離し暴走することですからね。早く祓わなければ」
「祓うって……あの子を消すってこと?」
「はい」
