震えながら視線を向けると……そこでは、猫みたいな怪物が唸り声をあげていた。
「九字を切ってください!」
突然声をかけられ振り向くと、白い和服の少年がこちらへ駆けてきていた。
ミルクティーの髪に、透き通った瞳。
可愛い顔立ちなんだけど、真面目そうな雰囲気の子。
「早く!」
誰?!
九字って!?
そう聞き返そうとしたのに、身体に力が漲って、口が勝手に動き始める。
「【臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前】――出でよ、錫妖杖!」
気づけば鈴やら札やらがジャラジャラ付いた杖を私は手にしていた。
「な、何これ?」
「錫妖杖と呼ばれる武器です。非常に珍しい……」
興味深そうな彼に説明されるものの、何が何だかサッパリ分からない。
「あなた、何なの!」
「ぼくは保科周、陰陽師です」
尋ねると彼――周くんは堂々とそう名乗った。
妖魔を祓う仕事が、陰陽師なのだと。
つい最近、怪物に襲われた記憶が蘇る。
「ね、陰陽師って……白い髪に金色の目をした男の子もいる? 前に助けてもらったことがあるの」
しかし、彼は怪訝そうな顔を向けた。
「いえ、聞いたことありませんね。あるいは、人型のあやかしでしょうか」
あの子が、あやかし。
突飛な話だったけど、何だか妙に納得してしまった。髪や目の色もそうだけど、彼の纏う雰囲気は人間離れしてたから。
「九字を切ってください!」
突然声をかけられ振り向くと、白い和服の少年がこちらへ駆けてきていた。
ミルクティーの髪に、透き通った瞳。
可愛い顔立ちなんだけど、真面目そうな雰囲気の子。
「早く!」
誰?!
九字って!?
そう聞き返そうとしたのに、身体に力が漲って、口が勝手に動き始める。
「【臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前】――出でよ、錫妖杖!」
気づけば鈴やら札やらがジャラジャラ付いた杖を私は手にしていた。
「な、何これ?」
「錫妖杖と呼ばれる武器です。非常に珍しい……」
興味深そうな彼に説明されるものの、何が何だかサッパリ分からない。
「あなた、何なの!」
「ぼくは保科周、陰陽師です」
尋ねると彼――周くんは堂々とそう名乗った。
妖魔を祓う仕事が、陰陽師なのだと。
つい最近、怪物に襲われた記憶が蘇る。
「ね、陰陽師って……白い髪に金色の目をした男の子もいる? 前に助けてもらったことがあるの」
しかし、彼は怪訝そうな顔を向けた。
「いえ、聞いたことありませんね。あるいは、人型のあやかしでしょうか」
あの子が、あやかし。
突飛な話だったけど、何だか妙に納得してしまった。髪や目の色もそうだけど、彼の纏う雰囲気は人間離れしてたから。
