詠唱が終わると、頬の痛みはすっかり消え去っていた。
「相変わらず周くんの治癒はすごいね、ありがとう!」
「いえ。これが仕事ですから」
「――へぇ、これが噂の治癒能力?」
緋暮が口を挟むと、周くんは今気づいたみたいな顔で向き直る。
「初めまして。東部の詠暦院所属、治癒師の保科周です。貴方はもしや」
「芦ヶ谷緋暮。西部の調妖院から派遣されて、今はここで椿ちゃんとバディ組んでます〜」
二人の男子が見つめ合う。
な、なんか……空気悪くない?
「ああ、芦ヶ谷家の跡取りの。お噂はかねがね」
「保科くんこそ、貴重な治癒師やって西部でも有名やよ」
そうそう。周くんは、世にも珍しい治癒能力の使い手なのだ。
何でも、妖魔関係のケガは大体治すことができるらしい。
この力を使えるのは今、陰陽師界でも彼一人だという。東部自慢の超レア陰陽師なのだ。
だけど、周くんの凄さは治癒能力だけじゃない。
彼は詠暦院の中でも屈指の暦詠み――妖魔の出現場所や種類などを占うこと――の実力者でもあるんだとか。
「二人は随分、仲良さそうやね?」
「あ、周くんとはね、緋暮の前にバディ組んでたんだ」
「相変わらず周くんの治癒はすごいね、ありがとう!」
「いえ。これが仕事ですから」
「――へぇ、これが噂の治癒能力?」
緋暮が口を挟むと、周くんは今気づいたみたいな顔で向き直る。
「初めまして。東部の詠暦院所属、治癒師の保科周です。貴方はもしや」
「芦ヶ谷緋暮。西部の調妖院から派遣されて、今はここで椿ちゃんとバディ組んでます〜」
二人の男子が見つめ合う。
な、なんか……空気悪くない?
「ああ、芦ヶ谷家の跡取りの。お噂はかねがね」
「保科くんこそ、貴重な治癒師やって西部でも有名やよ」
そうそう。周くんは、世にも珍しい治癒能力の使い手なのだ。
何でも、妖魔関係のケガは大体治すことができるらしい。
この力を使えるのは今、陰陽師界でも彼一人だという。東部自慢の超レア陰陽師なのだ。
だけど、周くんの凄さは治癒能力だけじゃない。
彼は詠暦院の中でも屈指の暦詠み――妖魔の出現場所や種類などを占うこと――の実力者でもあるんだとか。
「二人は随分、仲良さそうやね?」
「あ、周くんとはね、緋暮の前にバディ組んでたんだ」
