二人で馬車に乗り、療養施設に到着した。
「あっ、リディア姉ちゃん!」
久々に顔を見せた療養施設で、子供たちが私を見つけると、真っ先にシリルが飛びついてきた。
「どうして最近来なかったの!!」
シリルは私の腰にしがみつき、ぎゅうぎゅうと締めつけてくる。
「ちょっと忙しくて。ごめんね」
「もう、仕方ないなぁ」
シリルはプクッと口を膨らませながらも、許してくれるようだ。
「その代わり、今日はいっぱい遊んであげるね。あと、美味しい飲み物も持ってきたの」
「本当に? じゃあ、天気がいいから庭に行こう」
シリルは私の手を引っ張ると、隣に立つアレク様に首を傾げた。
「リディア姉ちゃんの恋人?」
「こっ……」
なんてませたことを言うの! 言葉に詰まると同時に顔が真っ赤に染まる。
すると笑い出したのはアレク様だった。
「そう見えるか?」
腰を折り、シリルと視線を合わせた。
「うん、お兄ちゃんは背も高いし、かっこいい! リディア姉ちゃんとお似合いだ!」
無邪気なシリルにアレク様は気を悪くした様子もない。私だけ動揺しているみたいだ。
「残念だが、恋人ではないんだ」
シリルの頭をわしゃわしゃとなでたアレク様は私を見て、フッと微笑む。
「今はまだ、な」
「えっ……」
意味深な台詞にますます頬が熱くなる。まさか冗談よね?
「じゃあ、お兄ちゃんも一緒に行こう」
シリルはアレク様の手もガッシとつかむと、庭園の方へ誘導した。
「つ、疲れたから、ちょっと休憩ね」
広い庭園でアレク様が子供たちを追いかけながら遊んでいる。にぎやかな声が周囲に響く。
私は体力の消耗を感じ、木の根元の日陰で皆を見守っていた。
あんなに動き回って、疲れないのかしら。
私と違って息も乱れていないし、汗もかいておらず、涼しい顔をしている。子供相手に手加減しているのだろうが、それでもあれだけ動けて元気なものだわ。
引き締まった体つきは、日頃鍛えているからだろう。だからこそ、こんなにも動けるのね。
それにしても子供たちの嬉しそうな顔。アレク様が一緒になって遊んでくれるなんて思いもよらなかったけど、皆がすごく楽しそうだったから、良かった。
ボーッと見ていた時、ハッとする。
そんなにジロジロ見ては失礼だわ。
サッと視線を逸らして顔を伏せていると、近づく足音が聞こえた。
「どうした? もう疲れたのか?」
アレク様は爽やかな笑みを浮かべる。
「アレク様こそ、よく疲れませんね」
「このぐらい、動いたうちに入らないだろう。だがあまり無理をさせてはいけないだろうから、子供たちも休憩させた」
アレク様は私の隣へと腰を下ろした。
「ありがとうございます。子供たちも遊んでもらえてすごく嬉しそうですし」
やはり皆の笑顔はいいものだ。
「――いや、俺も楽しかった」
少し照れたような反応にクスリと笑う。
「あっ、リディア姉ちゃん!」
久々に顔を見せた療養施設で、子供たちが私を見つけると、真っ先にシリルが飛びついてきた。
「どうして最近来なかったの!!」
シリルは私の腰にしがみつき、ぎゅうぎゅうと締めつけてくる。
「ちょっと忙しくて。ごめんね」
「もう、仕方ないなぁ」
シリルはプクッと口を膨らませながらも、許してくれるようだ。
「その代わり、今日はいっぱい遊んであげるね。あと、美味しい飲み物も持ってきたの」
「本当に? じゃあ、天気がいいから庭に行こう」
シリルは私の手を引っ張ると、隣に立つアレク様に首を傾げた。
「リディア姉ちゃんの恋人?」
「こっ……」
なんてませたことを言うの! 言葉に詰まると同時に顔が真っ赤に染まる。
すると笑い出したのはアレク様だった。
「そう見えるか?」
腰を折り、シリルと視線を合わせた。
「うん、お兄ちゃんは背も高いし、かっこいい! リディア姉ちゃんとお似合いだ!」
無邪気なシリルにアレク様は気を悪くした様子もない。私だけ動揺しているみたいだ。
「残念だが、恋人ではないんだ」
シリルの頭をわしゃわしゃとなでたアレク様は私を見て、フッと微笑む。
「今はまだ、な」
「えっ……」
意味深な台詞にますます頬が熱くなる。まさか冗談よね?
「じゃあ、お兄ちゃんも一緒に行こう」
シリルはアレク様の手もガッシとつかむと、庭園の方へ誘導した。
「つ、疲れたから、ちょっと休憩ね」
広い庭園でアレク様が子供たちを追いかけながら遊んでいる。にぎやかな声が周囲に響く。
私は体力の消耗を感じ、木の根元の日陰で皆を見守っていた。
あんなに動き回って、疲れないのかしら。
私と違って息も乱れていないし、汗もかいておらず、涼しい顔をしている。子供相手に手加減しているのだろうが、それでもあれだけ動けて元気なものだわ。
引き締まった体つきは、日頃鍛えているからだろう。だからこそ、こんなにも動けるのね。
それにしても子供たちの嬉しそうな顔。アレク様が一緒になって遊んでくれるなんて思いもよらなかったけど、皆がすごく楽しそうだったから、良かった。
ボーッと見ていた時、ハッとする。
そんなにジロジロ見ては失礼だわ。
サッと視線を逸らして顔を伏せていると、近づく足音が聞こえた。
「どうした? もう疲れたのか?」
アレク様は爽やかな笑みを浮かべる。
「アレク様こそ、よく疲れませんね」
「このぐらい、動いたうちに入らないだろう。だがあまり無理をさせてはいけないだろうから、子供たちも休憩させた」
アレク様は私の隣へと腰を下ろした。
「ありがとうございます。子供たちも遊んでもらえてすごく嬉しそうですし」
やはり皆の笑顔はいいものだ。
「――いや、俺も楽しかった」
少し照れたような反応にクスリと笑う。
