しかし、今月の勤怠システムの修正はかなりの件数があり、いつも以上に苦労した。
(水曜日までには、絶対終わらせなきゃ。)
月曜日はキリの良いところで終わらせ、続きは火曜日に持ち越す。
休憩時間も惜しい程で、わたしはコンビニのサンドイッチを噛じりながらエラーの処理を修正していった。
「ども、白猫運輸でーす!」
火曜日の午後、集荷にやって来た命くん。
そこでわたしは、命くんの存在で用意し忘れていた荷物があった事に気付いた。
「あっ!ちょっ!ちょっと待ってください!一つだけ送りたい物が!」
わたしは慌ててデスクから立ち上がると、店舗に送ろうと思っていた荷物の準備を急いで始めた。
「そんな急がなくてもいいっすよ〜。」
「あー、本当ごめんなさい!すっかり忘れてて!」
「事務員さん、麗月さんだけだから大変っすよね。」
急いで段ボールの梱包をし、伝票を書いて段ボールの上に貼り付けると、わたしは急いでカウンターで待つ命くんの元へ段ボールを運んで行った。
「お待たせしました!お願いします!」
息を切らせながらわたしがそう言うと、命くんは「全然お待たせしてないっすよ!麗月さんの姿、いつもより長く見ていれたんでラッキーでした!」と言い、ニカッと笑った。
(うっ···、またその反則笑顔···)
「じゃあ、荷物お預かりしますね!」
「はい、お願いします。」
「···で、それから、これ。」
そう言って、命くんはカウンターの上にある物を置いた。
「差し入れです!」
命くんが差し入れとして置いてくれたある物は、わたしがいつも仕事中に飲んでいる午前の紅茶のアップルティーだったのだ。
「えっ、いいんですか?」
「どうぞ!麗月さん、いつも飲んでますよね?」
「はい、ありがとうございます。」
「じゃあ!これ飲んで頑張ってくださいね!」
命くんはそう言って手を振ると、段ボールを抱えて行ってしまった。
(アップルティー···、覚えててくれてるんだ。)
命くんが置いて行った午前の紅茶のアップルティーを手に取り、心がほっこりする。
(気が緩むには、まだ早い!仕事仕事!焼肉焼肉!)



