ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 そう、お盆は今日で終わりだから雷斗は天国にかえらなきゃいけない。
 だからみんなで見送ろうってことで、八雲の家に集まった。


「こうやって、ナスで牛をつくるんだよな」


 俺は生のナスに折った割りばしをつきさし、牛を作った。

 ばあちゃんに教えてもらったんだけど、天国にかえるためにお供えするらしい。
 ゆっくり帰ってほしいから、足のおそい牛なんだそうだ。


「行きはきゅうりで馬を作るんだろ?」

「せっかくだから馬も作ろう」


 双子はなぜかきゅうりに割りばしをさして、馬を作る。
 本来きゅうりの馬はご先祖様を迎えに行くためのものなんだけど。

 早く帰って来てほしいから、馬なんだそうだ。


「牛だけでいいだろ」

「いいじゃん。雷斗、好きな方で帰れよ」

『えっ、じゃあオレ龍に乗って帰りたい!』

「アホか!」


 龍なんてどの野菜で作ればいいんだよ!


「きゅうりを輪切りにしてつなげたら龍っぽくなるんじゃない?」


 わざわざキッチンからまな板と包丁を持ってきたのか、八雲はトントンときゅうりを切っている。


「こんな風に糸に通してつなげたらどうかな」

「アリかも」


 ウッキーまでノリノリで龍作ってるし!