ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 大きく手を振りながら、陽生さんが戻ってきた。


「ごめんね〜。お待たせ」

「星來。虹架はどうしたの?」

「えっ。先に戻ってないの?」

「戻ってきてないわよ」

「先に戻ってって言ったんだけど……」


 いや、虹架ちゃん来てないぞ?


「お待たせ〜! いっぱい買ってきたぞ〜!」


 そこへユッキーたちも戻ってきた。
 チョコバナナ、わたがしの他にもお菓子を大量にかかえている。


「八雲が射的で取りまくったんだ」

「射的屋のおじさん、困ってたよね」

「晴真たちにもあげる」

「それよりっ、にじ、真白さん見てないか?」

「見てないけど」


 ユッキーとウッキーもうんうん、とうなずいていた。

 もしかして、迷子になった?


「あー、人が多くて電話がつながらない」

「どうしましょう。もうすぐ花火始まるのに……」

「俺、探してくる!」

「おい、晴真!」

「みんなはそこで待っててくれ!」


 こんなに人が多いんだ。
 俺たちの場所がわからなくなってしまったのかもしれない。

 一人で心細い思いをしているかもしれないと思うと、いてもたってもいられなくて、走り出した。


「……やっぱり、虹架なのね」

「凪砂、どうかした?」

「ううん、なんでもない。小日向なら、きっと見つけてくれるわよ」