急に強い力に引っ張られたと思ったら、俺の意識はカラダに戻っていた。
ハッとして気づくと、目の前に雷斗が立っている。
そのカラダは今にも消え入りそうなくらい、もっと透けていた。
「!! 雷斗!」
「雷斗くん……!!」
虹架ちゃんにも雷斗の姿が見えてるのか?
いや、今はそんなことより……!
「雷斗、なんで言わないんだよ!」
お前だって、虹架ちゃんのことが好きなのに。
本当はそれが一番伝えたかったことじゃないのかよ。
『消しゴムも返せたし、クローバーもわたせたから充分だよ』
「雷斗……」
『虹架ちゃんには、ずっと笑っていてほしいから』
だから、言わない。
雷斗はそう言いたいのだろうと思った。
「雷斗くん、やだよ……っ。やっと会えたのに」
虹架ちゃんはぼろぼろと泣きじゃくる。
「雷斗!」
「まってよ、雷斗!」
「雷斗ーー!!」
すべり台の後ろにかくれていた八雲、ウッキー、ユッキーの三人がわっと飛び出す。
「バカ! 急にいこうとするな!」
「そうだよ! ボクたちにもバイバイくらい言わせてよ」
ユッキーもウッキーもぼろぼろに泣いていた。
「ねぇ、雷斗。また会えるよね」



