ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 *


 放課後、ユーレイが出るという三丁目の公園の先にある交差点に来ていた。

 この辺りは人通りが少なく、街灯も少ないので夜になるとかなり暗い。
 つまりコワイ。

 明るいうちに早く帰りてー!!


「ねぇねぇ夕季、何もいないけど?」


 ウッキーがキョロキョロしながら言う。


「もうちょっと待ってみようぜ。何か出るかもしれない」


 何かってなんだよ! 何も出るな!


「ウワサによると、くもりの日の夕暮れ時に出るらしい」

「今、くもってる」


 八雲は空を見上げている。


「てゆーか、雨降りそう」

「えーっ! 傘持ってきてねーよ!」

「家出る時、お母さんが傘待っていけって言ってたよ」

「オレは知らん」


 しめた! 雨が降りそうならとっとと帰るしかない!


「なあ、何もなさそうだしもう帰ろうぜ。雨が降る前にさ」

「そうだね。夕季、ボクの傘には入れてあげないからね」

「ケチくさいこと言うなよ、雨季。けどマジで何もなさそうだし、帰るか」


 よっしゃあ!!
 心の中で思いっきりガッツポーズした。

 案外ユッキーがすんなり帰ると言ったのでよかった。