虹架ちゃんは大きな瞳をまんまるにしてオレにたずねた。
「わたしに?」
「うん、今日はもう塾に間に合わなくなっちゃうけど、次は探してみる」
「ありがとう」
ふにゃ、と笑った笑顔がすごくかわいらしかった。
それから塾がある火曜日と木曜日、オレは行く前に公園に寄って四葉のクローバー探しをするようになった。
いつも虹架ちゃんもいた。
「わ、見つけた!」
「えー、すごいなー」
オレはまだ一度も見つけられないのに、虹架ちゃんはいくつか見つけている。
だけど全部プレゼント用らしい。
「妹もほしいって言ってたから、これは妹にあげる」
「虹架ちゃんは優しいね」
「雷斗くんも優しいよ」
「そうかな?」
「わたしのためにクローバー探してくれてるんだもの」
「まだ一つも探せてないけどね」
カッコつけたこと言ったのにまだ見つけられてないなんて、カッコ悪いよな。
「大丈夫。落ち着いて探せば、きっと見つかるよ」
虹架ちゃんの笑顔を見ると、なんだか心がほっこりする。
虹架ちゃんってすごくかわいいんだよな。
なんてゆうか、ちょっと小動物みたいで。
ばあちゃんちで飼ってる犬のぽんたに、なんとなく似てるし。
人づきあいになやんでいた時だったから、なおさら虹架ちゃんの存在にいやされていた。



