ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 * * *

 ――side.虹架


 私は今、緊張で心臓がバクバクしてる。
 まさかクラス対抗リレーに出ることになるなんて思ってなかった。

 きっかけは出場予定だった凪砂ちゃんが二人三脚で転んでケガをしてしまったこと。
 凪砂ちゃんは大丈夫って言ってたけど、先生が安静にした方がいいって。

 そしたらまさかの、私が代わりに出ることになっちゃったの!


「無理だよ! 凪砂ちゃんよりずっと足遅いのに!」

「そんなことないよ。虹架は意外と速いと思う」

「大丈夫だよ、虹架! がんばって!」


 うう、星來ちゃんまで……。

 リレーは五十メートル走のタイムが速い男女上位三人が選抜される。
 他のクラスも運動部ばかりでみんな速そう。

 私なんかで本当に大丈夫なのかな?


「真白さん、がんばろう!」

「小日向くん」

「俺のせいで矢野さんがケガしちゃって、真白さんに代わりに出てもらってごめん」

「ううん、小日向くんのせいじゃないよ」


 小日向くんはケガした凪砂ちゃんのこと、お姫様抱っこしてゴールしたんだよね。

 びっくりしたけど、王子様みたいでカッコよかったな。


「何位でもいいよ! とにかくバトンを渡してくれたら、俺が全力で走るから」