ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 雷斗、頼むから変なこと言うなよ!?

 なんて念を送ったけど意味なかった。


「虹架ちゃーん! やっほー!」


 おい! 馴れ馴れしく話しかけるなよ!!


「え……、小日向くん?」


 ほら! ドン引きしてるじゃねーか!
 虹架ちゃんからの視線が痛い……!


「ちょっと小日向、急に何なの?」


 目を三角にして俺をにらむ矢野さん。
 矢野さんは女子の中でも背が高く、頭が良くて大人っぽい雰囲気がある。

 そんな矢野さんから不快感MAXの視線を向けられるの、キツいんだが……!


「なんか小日向くん、いつもと雰囲気違うかも?」


 そう小首をかしげるのは陽生さん。
 ふわふわした小動物みたいな子でかわいいと、他クラスでも評判。

 もちろん俺の一番は虹架ちゃんだけど。
 いや今はそれどころじゃねぇ!


『おい雷斗! 体返せ!』

「えー! やばい、二人ともかわいいね! 名前なんていうの?」

「え?」

「は?」


 オイーーーー!!
 何言ってんだこいつ!?

 明らかに表情がゆがむ矢野さん、一歩後ずさる陽生さん。
 めちゃくちゃ引かれてる。

 虹架ちゃんはというと、パチパチと何度も瞬きしてポカンとしていた。


「ごめんな、三人とも! 晴真のやつ、頭打ったみたいでさー!」