ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 ガラリと勢いよく教室のドアが開いたと思ったら、やたらと元気でうるさい声が響いた。


「おはよー。晴真(はるま)、もう来てたんだ」

「よう晴真! 朝練帰りか?」

「お、おお……」


 よりにもよってこいつらかよ!

 顔がそっくりな双子の兄弟、秋吉(あきよし)夕季(ゆき)と秋吉雨季(うき)
 雪の日に生まれたんだか、雨の日に生まれたんだかわからない双子だ。

 顔はそっくりだが、見分けはつきやすい。
 兄の夕季ことユッキーはメガネをかけている。
 一見インテリに見えるけど、テストの点数は俺とどっこいどっこいだ。

 そして、とにかくうるさい。


「あれ? 朝練帰りの割にジャージじゃないんだな?」

「も、もう着替えたんだよっ」

「いつもは汗だくになってホームルームの始まるギリギリまで着替えないじゃんかよ」

「てゆーか晴真、汗かいてないよね?」


 ギクリ。
 弟の雨季ことウッキーはかなりスルドい。


「ん〜? ほんとだな。六月の朝練で汗かいてないっておかしくね〜?」

「いや、だから……」

「「だから?」」


 あーーもーーっ!
 この双子め! わかってるくせにっ!