ライバルがユーレイなんて聞いてない!



『だからさ! これもきっと何かの運命だと思うんだよ! 頼む、オレのこと教えて!』


 パン! と両手を叩いて頭を下げるユーレイ。


「いや教えてって言われても知るかよ。名前も覚えてないのか?」

『わからん』


 自分の名前もわからないのにどうしろっていうんだよ。


「わかった! 協力してやるよ!」


 そう言い出したのはユッキーだ。


『ほんとに!?』

「おいユッキー、マジで言ってる?」

「いいじゃん! 楽しそうだし!」


 あ、ダメだこれ。
 ユッキーの“面白がりスイッチ”が入ってしまった。


「みんなでこいつの記憶探してやろうぜ!」

『お前いいやつだな〜! ありがとう!』

「オレは秋吉夕季! ユッキーって呼んでくれ」

『ユッキー! オレは……あっ、名前忘れたんだった!』

「あはは!」


 なんか意気投合してんだけど……。
 こいつら、ノリが合うんだろうな。

 それにしても本当に悲壮感のないユーレイだな。
 根っからの陽キャというか。


「ちなみにこいつは雨季。オレの弟だ」

「ウッキーって呼んでね」

「よろしくウッキー!」


 いつのまにかウッキーまで溶け込んでるし。