ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 なんかよくわかんねーけど、とにかくすげえ!!
 マンガみたいじゃんか!

 八雲は頬をぽりぽりかいていた。
 表情に出ないが、多分照れてんだと思う。


「なるほどな! 要するにお前、ユーレイなのか」

『正解〜!』


 受け入れるのが早すぎるユッキーは、フツーにユーレイに話しかけていた。
 ウッキーはまだ固まってんのに。


『やばいな! 誰かと会話するのなんて久々だよ! うれし〜!』


 ユーレイはやたらとテンションが高い。
 つーかテンションはずっと高い。

 なんかこう、ユーレイってもっと暗いとか怖いってイメージだけど、こいつはやたらと明るいよな……。


「ねぇ君、記憶喪失って言ってたよね?」


 八雲が聞いた。


『そう! 何も覚えてないんだ。気づいたら死んでたっつーか』


 気づいたら死んでたってイヤだな……。


「あの交差点にいたのはなんで?」

『あそこから動けないんだよ。多分あそこで死んだんじゃないかな?』

「なるほど」

『オレと同じくらいの子どもが来る度に話しかけて聞いてたんだけど、誰もオレのこと視えなくて。君たちが初めてだよ!』


 だからそんなにうれしそうなのか。
 気づいたら死んでて何も覚えてなくて、誰も自分のこと視えなくて。

 かわいそうなやつだったんだな……。