ライバルがユーレイなんて聞いてない!



 八雲はあまりにも自然にユーレイに話しかけるから、ユーレイの方もちょっとびっくりしていた。


「え……? お前も視えてんの?」

「うん、さっきからずっと」

「はあ!?」


 いやいやいや!
 だったらなんでそんなにフツーにしてんだよ!

 こわがるとかおどろくとかないのか!?
 八雲は普段から動じないけど、動じなさすぎだろ!!


「おーい、何の話してんだよ?」

「八雲もどうしたの?」


 本当に視えていないらしい双子はさっきからちんぷんかんぷんだ。
 いや俺も何が起きてんのかまったくわからねーけど。


『うわー、マジかマジか! まさか二人もオレのことが視えるやつに会えるなんて!』


 その一方で、ユーレイはやけにうれしそうにしていた。
 そういえばこいつ、見た目は俺たちと同じくらいだよな? 中学生か?


『ねぇ君たちさぁ! オレに協力してよ』

「は?」


 協力??


『実はオレ、記憶喪失らしくて。なーんにも覚えてないんだよね〜』

「はあっ!?」


 ユーレイはなぜかあはは、と軽く笑っている。


『なんで死んじゃったのかも思い出せなくて困ってたんだよ。だからオレのこと、成仏させてくれない?』

「はぁーー!?」


 あんまりにもトンデモすぎることを言われ、俺は思わず絶叫していた。

 もはや怖さはどこかへ飛んでいってしまっていた。