ちなみに、さっきから言っている"仕事"というのは、殺し屋のことだ。
私たちは大金を貰うかわりに、完璧に依頼をこなす。
その仕事ぶりで、うちの組織は他の組や族から一目置かれていた。
私と京を見て、顔色を変え逃げ出す人達は、私たちのことを知っているのだろう。
私は初めのころは顔を隠していたが、騒動の中でフードがとれ、顔を見られていくうちに知れ渡ってしまった。
今のように、厄介な人達が突っかかってくるのを防ぐこともできるので、まぁ悪いことばかりでは無い。
京と2人で暫く歩いていくと、やがて目的の廃ビルに辿り着く。
「ここ?」
「そう。もう少ししたら、一斉に人が押し寄せてくるから、それまで待機。」
今回の依頼をざっと説明すると、このビルはある組の倉庫になってて、それを狙って襲撃にくるっていう情報を掴んだから、私たちに守ってほしい、といった依頼だ。
今回は殺すまではしなくてもいいらしい。
「そ。...ふわぁ〜」
京は欠伸を噛み殺していた。
呑気なやつ。
「京が先に出て手当り次第ダウンさせといて。私は死角から銃で撃つ。」
「りょーかーい」
そう言って、適当なところに身を隠す。
京は正面のドアに背中を預け、眠たいのか半目になってる。
