闇底の純愛




あれから京は、一週間に1回くらいの頻度でうちに泊まりに来るようになった。


暗くなってから来て、風呂に入って、寝るだけ。



お風呂に入ったあとに着るものに困るので、京の部屋着が一組だけ置いてある。

私の服と混ざらないように、洗濯機の上に別で置いていた。



最初のころは、私のものじゃない物が部屋にあることに、すごく違和感を感じていた。


けれど、それもいつの間にか、見慣れてきてしまった。





金曜日の午後9時頃。


ベッドの上でだらだらと学校の課題をやっていると、ピンポーン、とチャイムが鳴る。

泊まりに来ると連絡がきていたから、京だろう。


「鍵、開いてるー」



体を起こすのが面倒で、玄関に向かってそのまま声を投げる。


ベッドの上には、教科書やノート、プリントが広がっている。

今動けば、体重でマットレスが沈んで、全部が一箇所に寄ってしまう。

それをまた並べ直すのは面倒なので、避けたい。




ガチャ、とドアが開く音がした。


振り向くと、制服姿で学校の鞄を持ったままの京が立っている。


なぜか複雑そうな、なんとも言えない顔をしていた。



「…酔ちゃん。前も言ったけど、女の子一人暮らしの家のドアが開いてるって危険だよ。鍵、閉めといた方がいいよ?」

「変質者より私の方が強い自信ある」


「そうだけどさ……」