闇底の純愛



こんなに必死な京は初めて見たので、戸惑ってしまう。

本気なのか……?




「本当に頼むよ…。俺、酔ちゃんの嫌がることなにもしないって誓う。」


そう言った顔が疲れきっていて、私は動揺する。

いつもヘラヘラと薄っぺらい笑みを浮かべてる京の、見てはいけないところを見てしまったような気がした。




京は私に縋るみたいに、腕を強く握っている。


……痣になりそうなくらい、強く。





「…………」




どうやら、夜の相手を求めている訳じゃないらしいことは分かった。


暫く沈黙し、その疲れきっている顔をじっと見ながら逡巡する。




それからとうとう根負けして、短く告げた。






「……寝るだけだからね。」


それを聞いて、京の顔がふっ、と力が抜けたように緩んだ。



「ありがとう」

初めて見るその自然な笑顔に目を奪われる。



「…っ」


邪気がなくて、なんだか幼い笑顔。


でもその顔の中には、寂しさや諦めがある気がして、目を逸らす。



「なんか変だよ……今日のあんた……」


そう言うと、京は眉を下げて笑った。