初恋の君は、闇を抱く。



「へぇー近くで見るとまじで可愛いね、噂通り」


全身を値踏みするような視線。

じっくり見てくるその目が気持ち悪くて、鳥肌が立った。


「やめてください」


顔を伏せてその場から立ち去ろうとした瞬間、男が私の前に立ちはだかった。


「なに?冷たくない?俺の事知ってるでしょ、三上悠斗(みかみゆうと)って聞いたことあるでしょ!?ゼロ番まとめてんの!」


得意げに笑う三上に対して、「ちょっと!」と横からミオが怒り口調で出てきそうだったから、慌てて手で止めた。

周囲から小さなため息がいくつも聞こえた。

目を合わせない子、呆れたようにそっぽを向く子。

誰も肯定しない。


「悪いけど……私は興味ない」


そう言った瞬間、三上の表情が一気に歪んだ。


「はぁ!?」


三上が私の手首を乱暴に掴んだ、その瞬間ーーー





「……なにやってんだよ」




低い声が、夜に落ちた。