初恋の君は、闇を抱く。

でも、自分の事話す分にはいいかな。


「私は家に居づらくて」


「……そ。ここはそういうヤツばっかだから。そんな奴らのために作った」


「イブが作ったの?」


「まぁ……俺だけじゃないけど」


「そうなんだ」


「だから好きな時にくればいいし、逆に来なくても平気って思ったら来なくてもいい。なんも気を遣うことなんてねーから」


そう言ってくれて、安心感が増した。

いつでも迎え入れてくれる場所……帰れる場所があるっていいな。

そんな場所を作ったイブってやっぱりすごい。


「イブが戻ってきてくれてよかったな」


声に出すつもりはなかったのに、思わず口をついて出てしまった。

ちらっと横を見ると、イブは缶を握る指に少しだけ力を込めた。


「そう言われると、困る」


「なんで?」


「期待されるの、得意じゃない」


口元は笑ってるのに、目は笑っていなくて。