桐生くんには敵いません!


 視線を感じチラリと窓際の桐生くんを見たら、目が合った。
一秒、二秒、三秒、最後に、プイッと視線を反らされちゃって益々嫌な気分になる。
 なんとも気が重くグダグダ状態の中、二時限目の休み時間、昨日出会った場所に出向くと既に麻木くんが待っていてくれた。

「これ、昨日のどら焼きのお礼に」
「大福?」

 麻木くんに手渡されたのは、大福型のファスナーチャームが二つ。

「どら焼きのファスナーチャームもカプセルトイで出てきたやつで、その時にこれも一緒にゲットしたんだ」
「ありがとう! 大福のも可愛いね」

 でも、なんで二個も?
 疑問が顔に出ていたようで、麻木くんがそれに答えてくれた。

「ほら、望月さん、いつも水谷さんと一緒でしょ? 仲の良い友達同士ってお揃いのもの持ちたがるし」

 あれ? なんだろう?
 少しだけ麻木くんの顔が赤いような……?

「じゃあ、さあちゃんにも渡しておくね。ありがとうございます」

 ペコリと頭を下げて教室に戻るとすぐにさあちゃんが駆け寄ってきた。