「一年四組出席番号一番、麻木悠馬。十月十五日生まれ、十二歳。天秤座のO型。性格は明るく温厚で友達が多いです」
「ほお、友達が多いんか。アイツとはエライ違いやな」
その瞬間桐生くんがクシャミをしていたのは偶然だろう。
というか、誰にでも人当たりのいい梶くんは除いて、私とさあちゃんにも友達少ないのは当てはまるからね!
「身長は百七十センチ、学校から歩いて十五分のところに住んでおり、会社員のお父さん、専業主婦のお母さん、小学校五年生の妹と四人暮らし。小学校の頃から足が速く、花見が丘に入ってから陸上部に入部。現在恋人募集中らしいです」
「問題はなさそうやな」
「……まあ」
梶くんが何かを言いよどんだ気がしたけれど、さあちゃんはそれに気づいていないみたい。
「よし、ええやないか! 気に入った! お母ちゃんは、許したるで。福に害のない男のようやし、応援したるわ」
また私のお母さんになろうとしているさあちゃんに苦笑い。
梶くんの話を聞く限り好感度高そうな人だし、昨日の笑顔を見ても優しそうだったから、第一印象通りの人なんだろう。
きっと、いい人なんだ。そう思うのに、なぜか昨日みたいに浮かれている自分がいないのは、桐生くんのせいだと思う。
桐生くんに反対されているみたいで素直に喜べないのだ。

