それは六月半ばにしてはよく晴れた日の休憩時間のこと。
目の前を歩く男子の手元から小さな何かが落ちて私の足元に転がってきた。
「あ、あの、落ちましたよ!」
背中から声をかけても彼は自分のことだとは気づいてなさそう。
「どら焼きのファスナーチャーム、落としてますよ~!」
何を落としたかまで詳細に伝えてみたら、やっと自分のことだと気づいたようで、足を止め振り返る。
「はいっ」
彼の手にどら焼きチャームを手渡した。
「拾ってくれてありがとう。留めが甘くなってたみたい」
桐生くんより背の高い彼は確か隣のクラスの男子、体育の時一緒だから顔は見かけたことがある。
どら焼きチャームは彼のペンケースに付けていたものらしく、それをまた接着し私に見せて大きな口でニッと笑う。
「よかった。これ、気に入ってるんだ」
「かわいいですもんね」
「でしょ! 望月さん家では、こういうのグッズにしたりしないの?」
自分の名前、そればかりか家のことまで知っていることに驚き、彼の顔を見上げた。
目の前を歩く男子の手元から小さな何かが落ちて私の足元に転がってきた。
「あ、あの、落ちましたよ!」
背中から声をかけても彼は自分のことだとは気づいてなさそう。
「どら焼きのファスナーチャーム、落としてますよ~!」
何を落としたかまで詳細に伝えてみたら、やっと自分のことだと気づいたようで、足を止め振り返る。
「はいっ」
彼の手にどら焼きチャームを手渡した。
「拾ってくれてありがとう。留めが甘くなってたみたい」
桐生くんより背の高い彼は確か隣のクラスの男子、体育の時一緒だから顔は見かけたことがある。
どら焼きチャームは彼のペンケースに付けていたものらしく、それをまた接着し私に見せて大きな口でニッと笑う。
「よかった。これ、気に入ってるんだ」
「かわいいですもんね」
「でしょ! 望月さん家では、こういうのグッズにしたりしないの?」
自分の名前、そればかりか家のことまで知っていることに驚き、彼の顔を見上げた。

