それでも「あのドエスな感じが俺様王子みたいでいいんだよね」なんて人気が落ちないのは、全ての女子に対し平等に冷たいかららしい。
ただしそこには注意点があり『全ての女子から、姫であるさあちゃんは除く』らしい。
さあちゃんと桐生くんクラスの美形同士になるとヤキモチすら湧かなくなるようだ。
誰もが、どうしたって敵わない特別な存在である『美少女さあちゃん』にだけは優しい、手が届かないキレイな王子様桐生くん(どうしたらそう見えるのか)。
まあ、桐生くんも見た目だけなら本当にキレイだけどさ。
「なに? 福ちゃん? そんなに見つめて。福ちゃんも俺の顔がスキなの?」
「え? ぜんぜん、スキじゃない。むしろキライ」
見惚れていたのを指摘され慌てて首をブンブン振って大袈裟に否定したら、ヘエ? と意味ありげに笑った桐生くん。
「あ――っ!」
消しゴムを握った悪魔が、せっかく書き終えた私の宿題をゴシゴシ消し始めた。

