泡のような世界で君と恋をする

澪の存在を思い浮かべるたび、
王であることが、鎖のように重くなる。

「……王とは、孤独なものだな」

独り言が、空間に溶けた。

王の間を出た廊下で、足音が止まる。

「ルシア」

振り返ると、セリオとカイン、ミルルがいた。

「……何か用か」

「用ってほどじゃない」
セリオが肩をすくめる。

「ただ、話せるかと思って」

沈黙。

ルシアは、一瞬だけ迷い――
それから、頷いた。