泡のような世界で君と恋をする

「君は選ばれた。だから連れてきた」

「……選ばれた、って……」

 混乱で頭が追いつかない。
 怖いはずなのに、不思議と身体が震えなかった。

「心配しなくていい」

 そう言われ、息が止まる。

「君は、僕が守る」

 彼の指が背中をなぞる。
 逃げ道を確かめるようで、でも最初から塞がれている感覚。

「ここでは、君は自由だ」

 一拍置いて、彼は続けた。