泡のような世界で君と恋をする

「……おはよう、です」

声が小さく震えた。

おはようと声をかけてくれた人魚が手を伸ばそうと近づくが、触れそうで触れない距離の辺りで止まる。

触れていないのに、なぜかその気持ちが体の奥から熱で伝わる感じだ。

部屋の外に出ると光の粒が水の中で揺れ、幻想的な景色を作っていた。

柔らかく泡のように浮かぶ光が、空気では味わえない温度で肌を包む。

人魚たちは尾を揺らしながら私の周りを囲む。

それぞれの距離が微妙に違い、緊張感と安心感が交錯する。