もう一回言って


ふふ‥‥‥。
準備は完璧!!
あとは涼ちゃんに気付かれないように進めれば…フフフ。

「不気味」
放課後、一緒にいた彩に頭を軽く小突かれる。
涼ちゃんには、今日は一緒に帰れない。と断ってある。
「楽しみなんだもん!」
「何が」
「言ったじゃん!来週は涼ちゃんの…」
「「誕生日」」
彩と声が重なった。
「そうだったね。ていうか、黒崎君にほんとにばれてないの?」
興味なさそうに自分の髪をいじりながら彩が聞く。
「大丈夫!今日も何のことだったの?って聞いてきたし!」
「へー。でも、黒崎君心配してんじゃない?未桜が何か隠してるの」
「え、どうして?ワクワクしない…?」
私が言うと、彩はため息をついて机に肘をつく。
「いーい?ただでさえ未桜はつい最近まで三谷先輩のこと好きだったのよ?なのに隠しごとされたら、他に好きな男でもできたのか?ってなっちゃうでしょ」
「でも…聞いたのは涼ちゃんのことだよ?したいこととか、欲しいものを聞いただけで…涼ちゃん以外に好きな人なんていないよ!」
思わず大きな声で言ってしまい、教室に残っていた人たちは全員こっちを見てぽかん、としている。
そんな私を見た彩は、「…そう」とだけ言って私の分まで荷物を持って教室を出て行った。
「え?あ、彩ちょっと待ってよー!」
急いで彩を追いかけ、荷物を返してもらう。
「……未桜がそれでいいなら構わないけどね。誤解させちゃだめだよ」