もう一回言って

ぎゅーしてくれるのはもちろん嬉しいよ?
でも、何。全部知ってたってどういうこと?意味がわからない。
「全部知ってたって、どういうこと」
「全部は全部。んー、わかりやすく言うなら、未桜が俺が誰かに裏庭で告られてんのを盗み聞きしてたとこから知ってる」
「ええっ!」
それは想定外…!
なんで、私声出してないのに?
「途中からだけど。俺が告られて「無理」って言ったところから気づいてた。移動する足音したし。告ってきた奴は気づいてなかったみたいだけどな。それで、なんかその告ってきた奴が好きがどうのこうの言うから、未桜が聞いてんならちょうどいいって思って。俺も未桜に好きって言われたことないの気づいてたし。たまにあるけど、あれ付き合う前で、友達としての意味だったから嬉しくなかったし」
ごめんなさい…。あの時は涼ちゃんのことホントに幼馴染の友達としか見てなかったです。
バツが悪くて涼ちゃんの腕の中で縮こまる。
「それで、未桜に嫉妬させ…俺が未桜に好きって言われてないから落ち込んでるって思わせて、心配させて未桜の口から直に好きって言ってもらう算段だった。泣くことになるとは思わなかった。ここまでは想定外」
全部って、ホントに全部じゃん。
恥ずかしすぎる!!え、私が「す…」って言いかけてた時も気づいてたってこと?それに、もしや一年生の子への返事を迷ってた時に笑ってたのも…私が見てるって気づいてて?
なんか…涼ちゃんに弄ばれてる気がする。ムー…私の行動・気持ちは涼ちゃんには手に取るようにわかるってこと?
「涼ちゃん、性格悪」
「まあね。でも、それ知ってるじゃん、未桜は。それ知ってて俺のことだーい好きなんだもんな~?いやぁ、俺のこと嫌いになることなんてありえないんだよな?恥ずかしくて好きって言えないって可愛すぎ。キスしたい」
なななななっ…!なんで可愛かったらキスってことになるの!それに別に可愛いこと言ってないし!?
別に本心から言ったし…でも、結構恥ずかしいこと私口にしてる…。
「あ、あれ以外ならいいよ。…その、大人な……方」
「何ー?さっきのノーコーなのがいいの?」