もう一回言って

その次の瞬間、優しいキスが、強く強引なものに変わった。

「こういう時に…引き金引くのよくねぇ」

ぼそっと呟いたのは聞こえなかったけど、”涼太”って言ったのがちゃんと聞こえてたみたいで良かった。

「前に、涼ちゃんが”涼太”って呼んで。って言ったんじゃん」
忘れたの?と付け足して、涼ちゃんの胸に顔をうずめる。

「そだっけ。忘れた。…でも、すげー嬉しい。今、顔真っ赤だから見んな。あと……これから一生涼太呼びでいい」

それは、心臓が持たないからダメなんだけど……。

「嫌…か?」

捨てられる間際の仔犬の目で好きな人にそう聞かれたら、断れる人間がどこにいる。

「やじゃない。‥頑張る」

言ってしまった。
後悔しかけたけど、すぐに涼ちゃんが大人なキスをしてきて、恥ずかしくて何も考えれないくらいだったけど、同時に嬉しかった。

「ンァ……きょ、うは……何しても、いいから…ね?」

チラッと一瞬だけ涼ちゃんを見てすぐ逸らす。
「……え、誘ってるようにしか聞こえないし」