1日限定の恋人〜一夜を共にした相手は昔好きだった同級生のCEOでした〜

 高校の時の朝霧くんを思い出す…
朝霧くんは昔から格好いいとキャーキャー言われてモテていたけど、自分本位で本気で女子と付き合わないで有名だった…

 俺様王子とみんなで呼んでいたが、私には本当は優しい所のある不器用な人に映っていた…

 一度高校の時に私が文化祭の実行委員になってみんなの意見をまとめなきゃいけなかった時、みんなは無関心で何の協力もしてくれなかったのに、朝霧くんの「俺メイド喫茶がいい」の一言で、みんながまとまってくれ、文化祭は無事成功を納めることが出来た‼︎

 朝霧くんは私の為に言ってくれた訳ではない事は分かっているけれど、私は朝霧くんのその言葉に救われた…

 朝霧くんにはふとした時に見せる優しさがあって、私には朝霧くんが俺様なだけな嫌な人には思えなかった…

 私は朝霧くんに淡い恋心を抱いていたけれど、モテる朝霧くんはいつも隣に違う女の子を連れていて、私はそんな様子を遠くで見ている遠巻きの女子の一人だった…

 所謂私にとって朝霧くんは高嶺の花男くんのような存在で、告白して付き合うとか、恋人同士になるとか、そんな事を思うことも烏滸がましいような、手の届かない存在だった…

 だから、お酒に酔ってなかったら、声をかけることもできなかったし、一夜を過ごして1日限定の恋人契約を結ぶこともなかったと思う…

 朝霧くんはどうして私に1日限定の恋人になってほしいなんて言ったんだろう⁇

 確か同窓会に出席していた女の子達が、朝霧くんは大学を卒業してから自分で会社を起こしてデザイン会社のCEOになったとキャーキャー騒いでいた…
 
 確かに酔った勢いで醜態を晒し、帰りたくないと誘ったのは私だけど、朝霧くんの恋人になりたい人なら、他にいくらでもいるはずなのに…⁉︎

 私には朝霧くんの真意がいまいち読めなかった…