偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

どこかにギャラリーがいるんじゃないかって、周りを見回してしまう変な癖がついた。

どうやら、彼以外人の気配はないようだけど。

私はもう一度、大きなため息をついて、教室へ戻った。



「おかえり雫……やっぱり、告白だった?」


教室に戻ると、私の顔を見るなり、親友の白川羽菜(しらかわはな)が苦笑しながら聞いてきた。

どうやら、いつものように顔に『うんざり』という気持ちが出てしまっているらしい。

羽菜と私は窓側の自分の席へ移動し、座る。


「どこの誰かもわからない人が私の事を好きだなんて、絶対ウソでしょ」

「え!バドミントン部のエースの柳田(やなぎだ)君だよ?雫、去年、同じ委員会だったけど……」

「そうだったんだ……覚えてない」


それなら、どこの誰かわからないとか言ってごめん、柳田君。