偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

私の自宅のある最寄り駅は、学校のある朝凪(あさなぎ)駅より三つ上った、白金森(しろがねもり)駅で、碧浜マリンパークへの乗り換え駅でもある。


「水族館なんて、小学生ぶりだ」

「……私もそう」

「え、やっぱり?しかも、校外学習以来」

「同じ同じ」

「めっちゃ気が合うじゃん。じゃあ、尚更楽しみだな」


何気なく呟いた桐谷君に反応したら、思いのほか盛り上がってしまった。

ノリでハイタッチなんか交わして、周りから見たら完全なバカップル状態だと思う。


「じゃあ、明日は9時に白金森駅の改札前で待ち合わせね」

「9時に白金森の改札ね……わかった」

「明日は制服じゃなくて私服だからね?」

「……ああ、そっか。私服か」


桐谷君に言われて気が付いた。

言われなければ、制服で行こうとしていた。