偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

それを聞いた羽菜は、余計に驚いて、目が丸くなった。


「え、付き合い始めたって……、雫……」

「あ、あー、うん、後でちゃんと説明するね」


羽菜の口から、『あれだけ男嫌いだったのに?』って出そうだったので、慌てて止めた。

私が男の子を嫌っているというのは、桐谷君も知っている事だけど、それについて深いところまで追及されてしまいそうだから、ストップをかけた。


「白川さん、大丈夫。雫の事はちゃんと幸せにするし、不安になんかさせないから」

「あー、うん、そうなんだ?まあ、桐谷君がそう言うのなら……」

「本当に安心して?約束する」


そう言う桐谷君を見て、不安そうな表情で私に視線を送る羽菜。

私が羽菜の立場でもそうなるよね。

一夜にして状況が変わってるんだもん。


「じゃあ、先に教室行くね?」

「うん、後で……」


ぎこちない笑顔を浮かべながら、羽菜は手を振って教室へと先に向かった。