偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

その人が現れた事によって、掴まれていた腕が解放される。


「えっ……?」


突然現れた人物に驚いた荒巻さん。

私もその人を見上げて驚いた。


「もう一度聞くよ?俺の彼女に何してんの?何か用?」


現れたのはキラキラ君だった。

怒ったような声で荒巻さんにそう言って、私の肩を抱く。


「え……彼氏?」

「そうだけど?」

「あ、そうなんだ?栗原さん、彼氏がいるなら早く言ってよー。じゃあ、俺は部活に行くから……ごめんね」


キラキラ君と私を交互に見て、荒巻さんは顔を引きつらせながら微笑み、逃げるように立ち去る。

……怖かった。

いなくなったというのに、手が震えてる。


「大丈夫?あいつに何かされた?」


キラキラ君の問いかけに、私は黙って首を横に振った。