偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

「えー、栗原さん、そんな即答しないで、ちょっとは考えてよー。こっちだって真剣に告白してるんだからさー」

「ごめんなさい。無理な物は無理なんです」


ごめんなさいを三回出したのに、食い下がる荒巻さんの態度に、困惑してしまう。

すると、荒巻さんが私の腕を掴んだ。


「じゃあ、一回くらいデートしてくれてもいいんじゃない?そうしたら、俺がどんな人間かわかると思うし」


掴まれた腕を振り払おうとしても、かなうわけがない。

今まで、告白をしてきた人たちがどれだけ、いい人たちだったのか、よくわかった。

初めて身の危険を感じたけれど、ここは人気のない図書室の奥の奥。

声を上げたところで、助けになんか来るわけがない。


「離し……」

「俺の彼女に何してんの?」


恐怖で震えながら声を絞り出した時、フワッといい香りと共に、誰かが現れた。