偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

「興味ない。あなたの問題はあなたが解決すればいい。ニセ彼女が欲しいのなら、別の人を探せばいい。私の問題にあなたは関係ないし」


私はそう言って、立ち上がる。

新刊リストを手にしてカウンターから本棚へ移動する。


「栗原さん」

「話はおしまい。作業するから帰って」

「とりあえず今日は帰るけど、ニセ彼女の事、真剣に考えて欲しい」

「考える必要ないし、答えはノーです」


見向きもせずに冷たく言い放った。

ニセでも演技でも、男の子の力を借りる……しかも、噂になるというのが本当に嫌だ。

ため息をつきながら本棚へ移動し、新刊を確認する。

彼がさっき自分で言った通り、人を傷つけたり悲しませたりするような言動ができないのか、拒絶した私を追ってくる事はなかった。