偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

……男子なんて滅びてしまえと思うくらいのトラウマだったから、王子様だなんて考えた事もない。

そんな夢物語は、漫画とか小説とかドラマの世界だけだよ。

心の中でそう思ったけれど、口には出さなかった。

羽菜が私の心配をしてくれているのはわかっているから。

……とは思っていても、やっぱり、恋愛なんてもうこりごりだし、男の子はみんな信じられないと思う。



放課後。

私は図書委員の仕事で図書室にいた。

借りに来る人、返しに来る人のためにいるのだけれど、放課後は全くと言っていいほど、人の姿はない。

図書室が人であふれかえるのは、テスト前くらいだ。

私は本棚を回って、乱雑に突っ込まれた本の整理をしていた。

図書室が静かだからか、グラウンドからサッカー部のホイッスルや掛け声が良く聞こえてくる。