偽カノ始めたら、彼の本気が止まらない件

中学三年生の秋。

文化祭が終わった後の興奮が冷めない中、隣のクラスの横川(よこかわ)に視聴覚室に呼び出された。

横川とはクラスは違ったけれど、文化祭実行委員で一緒に活動して、仲良くなってよく話す仲だった。

文化祭で何かやり残した事があったのかなと思いながら、私は視聴覚室に入った。

窓際でどこか緊張気味に立っていた横川。

私の姿を見て、ホッとしたような表情を浮かべた。


「何かあった?今になっておかしいとこ見つけたとか?」

「いや、そうじゃなくて」

「じゃあ、何……?」


文化祭で何か不備があったのかと思っていたけれど、そうではないらしい。

じゃあ、片付けが終わった後で呼び出しって、何?

不思議に思いながら首を傾げると、横川が意を決したように私を真っ直ぐ見つめた。


(しずく)。実は俺、お前の事がずっと前から好きだったんだ。付き合ってほしい」