2 バースデーパーティー
いつも縛っているピンク色の髪をおろす。女王様が用意してくれた白とピンクのドレスを着て、パーティーが開かれる会場に向かった。十四年間城で過ごしてきたから着る機会が多かったドレス。走り回りたい私にとって、正直ドレスは落ち着かない。
一応主役なので会場の裏に行き、パーティーが始まるのを待つ。舞台の幕の隙間から会場を覗くと、沢山の人が集まっている。きっと、女王様がこの日のために招待状を出していたのだろう。
「ふふ」
先程の照れていた女王様を思い出す。口ではツンケンしながらも、女王様はいつだって私の事考えてくれているんだよね。
よく見てみると、通っているパン屋のブレッドさんや、街でよく遊ぶ子供達、その他にも城の兵士の人達。私の知り合いの人達が会場に集まっている。その中に人混みを避けて部屋の隅にチェシャ猫の姿も見えた。
リズも来ているのではと思って探したけど、見慣れた黒髪は見当たらない。
リズと私は幼い頃からのつきあいで、城を脱け出した時に出会って友達になった。あの時も走り回って転んだ私を手当してくれて、ぐちゃぐちゃになってしまった髪を結ってくれた。
それ以来毎日のように街にでてリズの家に遊びには行くけれど、女王様はリズが嫌いなのか、私がリズの所に遊びに行こうとすると機嫌が悪くなる。
まさかとは思うけど、女王様はリズには招待状を出していないなんてことはない、よね。リズも一応私の誕生日は知っていると思うんだけどな。特別な日は、大好きな友達とだって過ごしたい。リズには会いたいのに。
「アリス。そろそろ時間よ」
そうこうしているうちにパ―ティーの開演の時間が訪れて、後ろから声がかかった。氷のようなつめたい声色は厳しさを含んでいるけれど、今日は柔らかみがある。
「今日はあんたが主役なんだから、いつもみたいにドジふむんじゃないわよ」
「いつもみたいにって、もう! そんなにドジじゃないもん! 転んだりしないから大丈夫だよ!」
主張しても、疑わしいと言うように険しい顔で睨まれた。
「た、確かにドレスの裾を踏んでよく転ぶけど……今日は大丈夫」
「そう言って前回も転んだでしょ」
女王様は呆れたように言いながら、高級感漂う深い赤色の幕を開けて、私の背中を押す。
転びそうになりながら もバランスをとり、赤い絨毯が敷いてある階段の上を降りていく。
指揮者が合図をだすと、曲が切り替わった。
いつも縛っているピンク色の髪をおろす。女王様が用意してくれた白とピンクのドレスを着て、パーティーが開かれる会場に向かった。十四年間城で過ごしてきたから着る機会が多かったドレス。走り回りたい私にとって、正直ドレスは落ち着かない。
一応主役なので会場の裏に行き、パーティーが始まるのを待つ。舞台の幕の隙間から会場を覗くと、沢山の人が集まっている。きっと、女王様がこの日のために招待状を出していたのだろう。
「ふふ」
先程の照れていた女王様を思い出す。口ではツンケンしながらも、女王様はいつだって私の事考えてくれているんだよね。
よく見てみると、通っているパン屋のブレッドさんや、街でよく遊ぶ子供達、その他にも城の兵士の人達。私の知り合いの人達が会場に集まっている。その中に人混みを避けて部屋の隅にチェシャ猫の姿も見えた。
リズも来ているのではと思って探したけど、見慣れた黒髪は見当たらない。
リズと私は幼い頃からのつきあいで、城を脱け出した時に出会って友達になった。あの時も走り回って転んだ私を手当してくれて、ぐちゃぐちゃになってしまった髪を結ってくれた。
それ以来毎日のように街にでてリズの家に遊びには行くけれど、女王様はリズが嫌いなのか、私がリズの所に遊びに行こうとすると機嫌が悪くなる。
まさかとは思うけど、女王様はリズには招待状を出していないなんてことはない、よね。リズも一応私の誕生日は知っていると思うんだけどな。特別な日は、大好きな友達とだって過ごしたい。リズには会いたいのに。
「アリス。そろそろ時間よ」
そうこうしているうちにパ―ティーの開演の時間が訪れて、後ろから声がかかった。氷のようなつめたい声色は厳しさを含んでいるけれど、今日は柔らかみがある。
「今日はあんたが主役なんだから、いつもみたいにドジふむんじゃないわよ」
「いつもみたいにって、もう! そんなにドジじゃないもん! 転んだりしないから大丈夫だよ!」
主張しても、疑わしいと言うように険しい顔で睨まれた。
「た、確かにドレスの裾を踏んでよく転ぶけど……今日は大丈夫」
「そう言って前回も転んだでしょ」
女王様は呆れたように言いながら、高級感漂う深い赤色の幕を開けて、私の背中を押す。
転びそうになりながら もバランスをとり、赤い絨毯が敷いてある階段の上を降りていく。
指揮者が合図をだすと、曲が切り替わった。

