お抹茶王子にキョーミないですっ!

 Q.その時主人公のスズはどう思いましたか。


 国語の読解テストみたいに問うてみる。答えは?


 どうだろうな。そりゃ、びっくりしたよ。だけど嬉しかった、よね。あと、戸惑った。

 それから『ダメだよ』とも……思った、かな?


 だって、許嫁のさつき先輩がいるんだから。


 ──西尾さんにとっては『迷惑』なの。


「…………ん」

 だからこれは、ちがう。

 たしかに春に再会したばかりのころは『関わりたくない』って思ってた。わざと避けていたし、実際そのほうが平和だった。

 でも。


 Q.その時主人公のスズはどう思いましたか?

 ‪✕‬ 迷惑な気持ち。
 ○ 嬉しい気持ち。


 気持ちを伝えてもらって、嫌だとかは思わなかった。迷惑なんかじゃ、なかった。


 寝そべっていた体をゆっくりと起こす。

 龍崎先輩にちゃんと伝えたいな、と思った。『迷惑』なんかじゃないです、って。


 デモソレハ カナワナイヨ
 ダッテ サドウブ ヤメタジャン


 はっとした。


 ──西尾さんには茶道部を退部していただきます。


 ああ、そうだ。そうだった。


 わたしはもう、茶道部じゃないんだ。

 もうあの部室に入れないんだ。
 もう龍崎先輩と会えないんだ。


 またじわりと目が潤んでしまう。