お抹茶王子にキョーミないですっ!

「スズちゃんがいなくなったら、僕は生きていけないよ」


 な、なに言ってます!?


「無事で、本当によかった。スズちゃん」


 ハッと我に返ると、ものすごく美しい京美人がそこにいた。う、助けてもらってなんなんだけど、顔と声がやっぱりミスマッチすぎて……。


「はっはーん。ほーらな。お菊ちゃん、やっぱり喋れるんやん」


 そんな中突如として横から入った幼い声に、わたしと先輩は揃って振り向いた。


「ふふん。やあっと本性さらしたなぁ」


 そこにいたのは先程先輩の前を走っていた女の子だった。

 麦わら帽子に三つ編みのおさげ、水色のワンピース。小麦色に灼けた肌にくりくりした目がかわいい、小学校低学年くらいの子。


「ウチはじめから知っててん。お菊ちゃんがほんまは男やってこと」


 ニヤリとしながら発する、どこかトゲのあるその言葉にわたしまでドキリとした。