お抹茶王子にキョーミないですっ!

 茶道の歴史、その発展、千利休の逸話、わび茶についてや茶の湯の心などなどなどなど……。


 ──茶の湯の心は『和敬清寂(わけいせいじゃく)』。


 いつか龍崎先輩が言っていた言葉だ、とぼんやり思いながら聞いていた。

 マサミ先生によると意味は『みなと仲良く』『互いを敬い』『心清く』『心静かに』だそう。


 途中こっくりこっくりと船を漕ぐマヨをつつきながら、約一時間に及ぶ『正座の苦行』……じゃないや。『ありがたいご講話』は無事に終了を迎えた。ふー。


「消灯は22時厳守です。明日は6時にロビー集合ですので遅刻なきようお願いします」

「ハイっ!」

 そんなわけで合宿初日は幕を閉じた。



 さらりとした夏掛布団の中で、夢を見た。

 どうしてか、それはお菊ちゃんの夢だった。


 なんでかな?
 龍崎先輩のことが、気になるから、かな?