お抹茶王子にキョーミないですっ!

 ば、と抜き打ちで振り返ってみようかと思ったところだった。


「スズちゃん」

「は、はいっ」

「入部、する気になった?」

「あ……ええと」

「まだ迷ってる?」


 本当のホントのところ、茶道にはとっても興味が湧いた。だけど一点だけ気になる、といえば、その……。

 すっごく言いづらいんですけど、あのその。龍崎先輩の存在、でして。


 何度も言うけど、わたしは平穏に青春したいの。
 そこに『王子様』は必要ないのです。

 もちろんもちろん、お菊ちゃんと再会できたのはほんとおーうに嬉しいよ? でもでもっ! こんなに『大変な人』になってちゃ、ね……。


 でも楽しかったな……。


「スズちゃん?」

「ん、と……」


 イケメンや王子様には興味ない。むしろ全力で遠慮したい。

 だけど、茶道は……。