「……あの」
「ん?」
「あ、その。わ、わたしだけ、特別扱いはしないでくださいね、ええと、その。よく思わない人もいると思うし……」
やよいちゃんの顔を浮かべた、わけじゃないけど。それでもさっきから何人もの人影に部室のドアの外から睨まれているような気がするし。
うん、これはマズイ。
マズイことをやらかしてるかもしれん。
すると先輩は「まあ……そうだねぇ」とドアの向こうに視線を向けつつ軽く笑って改めて、というようにこちらを向いた。
「スズちゃんが部内や校内で居心地悪くなるようなことには絶対にさせない。ただ、『特別扱いするな』と言われても、それはちょっと無理かな」
「えっ……」
「だってスズちゃんは────」
先輩の声を遮るように部室のスピーカーから下校時刻を報せるメロディーが鳴り始めた。
『下校の時刻になりました。校舎内にいる生徒はすみやかに下校してください。繰り返します……』
先輩は窓から射す夕日に照らされながら「ふふっ」と美しく笑って言いかけた言葉を胸にしまうと代わりに「帰ろうか」と言った。
なにを言いかけた? ……や、やめてくださいね?
オレンジ色と白、そして薄桃色のグラデーションの空の下を、並んで歩く。
一緒に下校なんて、さすがに断りたかったけど「危ないから」と言われてはその通りだから断れない。
危ない。ここでひとりになるのはまじでとても危ない。
ほんと、いつ殺されるかわかんないからね!?
だけど龍崎先輩と二人きりで下校するというのも、かなり『危ない』行為ではあるはず。うう、罪に罪を重ねているとしか。
親衛隊さんたちがいるからもう大丈夫なのかな。ってことは今も見られてる?
「ん?」
「あ、その。わ、わたしだけ、特別扱いはしないでくださいね、ええと、その。よく思わない人もいると思うし……」
やよいちゃんの顔を浮かべた、わけじゃないけど。それでもさっきから何人もの人影に部室のドアの外から睨まれているような気がするし。
うん、これはマズイ。
マズイことをやらかしてるかもしれん。
すると先輩は「まあ……そうだねぇ」とドアの向こうに視線を向けつつ軽く笑って改めて、というようにこちらを向いた。
「スズちゃんが部内や校内で居心地悪くなるようなことには絶対にさせない。ただ、『特別扱いするな』と言われても、それはちょっと無理かな」
「えっ……」
「だってスズちゃんは────」
先輩の声を遮るように部室のスピーカーから下校時刻を報せるメロディーが鳴り始めた。
『下校の時刻になりました。校舎内にいる生徒はすみやかに下校してください。繰り返します……』
先輩は窓から射す夕日に照らされながら「ふふっ」と美しく笑って言いかけた言葉を胸にしまうと代わりに「帰ろうか」と言った。
なにを言いかけた? ……や、やめてくださいね?
オレンジ色と白、そして薄桃色のグラデーションの空の下を、並んで歩く。
一緒に下校なんて、さすがに断りたかったけど「危ないから」と言われてはその通りだから断れない。
危ない。ここでひとりになるのはまじでとても危ない。
ほんと、いつ殺されるかわかんないからね!?
だけど龍崎先輩と二人きりで下校するというのも、かなり『危ない』行為ではあるはず。うう、罪に罪を重ねているとしか。
親衛隊さんたちがいるからもう大丈夫なのかな。ってことは今も見られてる?
