「や、でも、西尾さんは…………」
ひとり、抜け駆けを、と言いかけて赤ぶち先輩は黙った。龍崎先輩の様子を察したみたいな顔をして。
「今朝スズちゃんを誘ったのは僕だよ」
見てたならわかったでしょう? 訊ねるそこに笑顔はなかった。
「好意を持っているのは、彼女じゃなくて僕のほうだ」
え。え、えええええええ。
開いた口が塞がらなかった。
なんなのさ。これは。
えっと、わたしの『平穏な中学生生活』は?
「親衛隊さんたちならわかってくれると信じてる。彼女は僕にとって特別なんだ。スズちゃんのことを認めてください。お願いだ」
龍崎先輩が頭なんか下げるから親衛隊さんたちは騒然。アワアワ大混乱となった。倒れる人や泣き出す人まで出て、なんかもう収集がつかなくなった。うわわわ……。
その中で龍崎先輩はついでのように「あ、根岸さん。今朝はスズちゃんを無断で借りてごめんね」とマヨに軽く謝罪して「ではまた」とあっさり去っていった。
気づけば親衛隊さんたちも引き上げていてその場にはわたしとマヨだけになっていた。
「……なんだったの?」
「は、はうう……」
腰が抜けてしばらく立てなかった。
ひとり、抜け駆けを、と言いかけて赤ぶち先輩は黙った。龍崎先輩の様子を察したみたいな顔をして。
「今朝スズちゃんを誘ったのは僕だよ」
見てたならわかったでしょう? 訊ねるそこに笑顔はなかった。
「好意を持っているのは、彼女じゃなくて僕のほうだ」
え。え、えええええええ。
開いた口が塞がらなかった。
なんなのさ。これは。
えっと、わたしの『平穏な中学生生活』は?
「親衛隊さんたちならわかってくれると信じてる。彼女は僕にとって特別なんだ。スズちゃんのことを認めてください。お願いだ」
龍崎先輩が頭なんか下げるから親衛隊さんたちは騒然。アワアワ大混乱となった。倒れる人や泣き出す人まで出て、なんかもう収集がつかなくなった。うわわわ……。
その中で龍崎先輩はついでのように「あ、根岸さん。今朝はスズちゃんを無断で借りてごめんね」とマヨに軽く謝罪して「ではまた」とあっさり去っていった。
気づけば親衛隊さんたちも引き上げていてその場にはわたしとマヨだけになっていた。
「……なんだったの?」
「は、はうう……」
腰が抜けてしばらく立てなかった。
