お抹茶王子にキョーミないですっ!

 昼休み、渡り廊下の外れの木陰。


「────てなわけでありました」

「ふむ……」


 今朝の一部始終をマヨに話した。もちろん先輩の過去の姿や初恋とか言われた話はヒミツにしたけど。


「つまりスズと龍崎先輩は『幼なじみ』だった、ってことになるの?」

「おさっ!? ……うー、まあ、なるっちゃ、なるのかな」


 事実としてどうこう、よりも正直もう関わりたくないって切実に思っていた。

 『お菊ちゃん』時代のことを懐かしんでるらしい龍崎先輩にはわるいけど、さすがに代償が大きすぎるんだもん。

 このまま先輩の近くにいたんじゃわたしの平穏な中学生活は絶対にやって来ない。

 いや、『やって来ない』どころか、このままじゃホントにいつか誰かに殺されそうだ。

 ひい、おそろしや。


 先輩とのこの関係をたとえ『幼なじみ』と言えたとしても、現在『王子様』である彼とのお近づきは庶民のわたしにはむりだ。危険すぎる。デンジャラス……。


 と、その時だった。


「包囲開始!」
「北側いきます!」
「西側いきます!」
「残りは周り固めて!」
「ハイ!」
「みっちゃん先輩、こちらOKですっ」
「こちらもOKです」


 うわわわわっ! な、なになに、なんですか!?